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【高橋洋一 日本の解き方】日本の半導体産業はなぜ衰退したのか? 背景に円高と政府や企業のIT化遅れ…まずは通信革命の推進こそ打開策に (2/2ページ)

 今回のコロナ禍でやっと補助金給付システムが遅ればせながら稼働したばかりだが、国民全体への給付システムはまだできていない。このエピソードで、政府ではいかにITが浸透していないかがわかるだろう。

 実のところ、この20年間で政府のみならず、NTTや電力会社など政府関連のインフラ企業でも政府に負けず劣らずITが進んでいない。いわゆる「親方日の丸」体質が続いてきた。公的企業や政府依存が大きい企業が、結果としてITを取り込めなかったことが、大きな背景になっているのではないか。

 ITのためには、半導体、コンピューター、通信の三位一体が必要なのだが、ITそのものを取り入れるのが日本企業や政府で遅れ、結果として半導体生産も少なかったというところだ。

 筆者はこのうち通信がボトルネックになっているとみている。世界各国で1990年代から通信革命が進められてきたが、日本は電波オークションを先進国で唯一やっていない国で、これをみても最も遅れている国だといえる。

 いまなお、日本は通信分野で20年遅れだ。それが社会へのITの浸透にも影響し、その結果、半導体にも影響している。まずは通信革命を行おう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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