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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】イングランド代表・FWケインの一流の証し 低いクロスにも反応できる力

 サッカーの欧州選手権でイングランド代表が2大会ぶりにベスト8に進出です。決勝トーナメント1回戦ではドイツ相手に2-0と完勝。その2点目はFWハリー・ケイン(27)の今大会初ゴールでした。

 ダメ押し弾がほしい後半43分。前線左サイドからMFグリーリッシュが送った、低くて正確なクロスにあえて頭で合わせたゴールで着目したいのは、ケインの「ボールに反応する力」ですね。足でもなく体でもなく頭で決められたのは、あの低い弾道のボールがくるというのを、しっかり想定していたからこそ。ボールに反応する力はトップFWになるうえで、絶対に必要な要素ですから。

 グリーリッシュのクロスも、ケインのゴールも実にハイセンス。ワールドクラスの技術です。日本人ストライカーでも、このレベルのゴールを決められる選手がいますよ。岡崎慎司(35)です。低いクロスに合わせるのはお手の物です。

 ケインのようなゴールを決めてみたいと思いませんか。奥の手があります。それはクロスを上げたグリーリッシュ役と、ゴールを決めるケイン役のプレーヤーの距離を、できるだけ短くすることです。このゴールは2人がほぼ同時にペナルティーエリアに侵入できたからこそ、完成したプレーでもありました。また、このシーンの前にはドイツDFをうまく外す動きも。ゴールが決まるまで一連の流れに沿ったプレーが連続しています。

 イングランド代表は2018年W杯ロシア大会の4位をきっかけに大いに自信をつけていますね。かつてのベッカムやルーニーのようなスーパースターはいないチームですが、今大会は実に奥深いプレーを見せてくれています。次戦はウクライナとの準々決勝。3日(日本時間4日)キックオフです。 (元J1横浜監督・水沼貴史)

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