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東京五輪、コロナ禍で逆に日本金ラッシュも…待ち受ける“乾いた拍手” (2/3ページ)

 “金鉱”と期待されるのが、スポーツ庁の鈴木大地前長官が御三家ならぬ、「五輪御四家」と名付けたお家芸。柔道、体操、レスリング、競泳だ。前回リオデジャネイロ大会でも金12個のうち、実に11個をこの4種目で占めている。

 スポーツデータの分析、提供を行う米国の専門会社「グレースノート」は五輪開幕100日前となった4月14日、各国のメダル予測を発表。日本は世界3位となる金34個とした。山下会長も大いに勇気づけられたかと思いきや、6月28日になって突如「金30個という目標にはこだわらない」とトーンダウン。コロナ禍を理由に挙げ、「当時と前提条件が大きく変わった。選手たちがそれぞれの夢に向かってやってきたことを出してくれれば十分」とすっかり威勢は失われた。

 選手たちに求められるのは、持てる力を全て発揮できるよう準備を徹底すること以前に、まず感染症対策を徹底して本番の舞台に立つことだ。大会組織委員会がつくった「プレーブック」に準じて厳しく行動が制限され、「選手村でも食事をする時以外はマスク着用が必須になる」(組織委関係者)など、過去の五輪ではありえなかった管理体制。違反すれば出場資格停止の処分もある。

 ただ、コロナ禍のせいで競技に集中できないのは日本勢だけではない。高温多湿な日本の夏の暑さ対策で、早めに来日してコンディションを整えたかった各国の事前合宿はキャンセルが続出。野球では台湾、オーストラリアといった強豪国が最終予選を棄権した。競技直前に来日した選手にとっても、選手村での不自由な生活は言葉や文化の違いも加わり、大きなストレスとなる。しかも、入国制限で家族や友人が応援に駆けつけられず、サポートを得られない。

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