記事詳細

【小林至教授のスポーツ経営学講義】不祥事・中田翔に再起のチャンスは異論ないが…球団間のお手盛り解決は言語道断!! プロ野球の根幹は公正な試合の確保だ (1/2ページ)

 Everybody deserves a second chance.

 誰にでも間違いはあるのだから、もう一度チャンスを与えるべき、あって当然だ、と言う意味の表現で、米国庶民が大事にしている精神である。

 実際、大リーグ(MLB)はじめ米プロスポーツでは、複数の犯罪歴を経てなおプレーする機会を与えられている選手は枚挙に暇がない。

 近年だと傷害、飲酒運転、ひき逃げと犯罪を繰り返し、3年半の服役を経て2016年にテキサス・レンジャーズと契約したマット・ブッシュ投手がその1人だ。こうした選手が復帰する際のブーイングもあるが、温かい拍手が迎えるシーンは見ていて悪くない。

 中田翔がプロ野球(NPB)のユニフォームを着て、出場機会を得ることに何ら異論はない。わたしは学生、そしてプロの選手として、また球団経営者としても野球界に関わってきたが、男の世界、それも血気盛んで負けず嫌いな若者がずらり揃った集団だもの、いろいろある。

 一方で、無償トレードに至るプロセスについてNPB関係者は要反省と思う。プロ野球の根幹は公正な試合の確保、いわゆるインテグリティーである。球団の保有から選手契約まで、野球協約のほとんどは公正な試合を確保するために定められているといってもよい。

 日本ハムは最下位に低迷し今季はあきらめたのかもしれないが、主力選手をなんの見返りもなく特定随意で他球団に放出することは、勝つための最善の努力を怠る行為とみなされても不思議はない。野球協約において、勝つための最善の努力を怠る行為は、敗退行為のひとつとして明確に禁じられている。

関連ニュース